スマートフォンをダーツボードに向け、刺さったダーツをカメラで読み取る。Winmau AutodartsのLensは、手持ちの端末を自動採点に使う機能です。9月3日にはWinmau公式が紹介動画を公開し、採点、ゲーム、スタッツをアプリ内で扱う仕組みを案内しました。

自動採点と聞くと、ボードの周囲に専用カメラを取り付ける装置を想像するかもしれません。今回の発表では、スマホを使うLensと、専用機器のAutodarts Xを分けて理解する必要があります。また、アプリを無料で始められることと、自動採点を無制限に使えることも同じではありません。

本記事は公式案内を基にした製品紹介です。アプリの更新履歴と日本App Storeの料金・必要OSは2026年10月27日に再確認しました。実機レビューではありません。

Lensはスマホ・タブレットのカメラを使う

Autodarts公式は、Lensを端末のカメラでダーツをリアルタイムに検出する機能として説明しています。自分で得点を押して入力する方式とは異なり、カメラが盤面を読み取る方式です。アプリには、ひとりでのプレーに加え、ボット、友人、オンラインの相手と遊ぶ機能が案内されています。

発表会を取材したStuffの9月3日付記事も、スマホのカメラが採点を担う点を紹介しています。同記事では端末の固定方法や照明にも触れていますが、こうした紹介だけで「どの部屋でも同じ精度で使える」と判断することはできません。手持ちのボード、明るさ、端末の配置に合うかは、実際の利用環境で確認する必要があります。

特に、映像で読み取る仕組みと、刺さった位置をボード自体が検知する電子ダーツは別の方式です。既存の電子ボードの通信機能や、そのオンライン対戦サービスと接続できるという意味ではありません。

Lens、Autodarts X、手入力は別の選択肢

公式サイトでは、採点方法を大きく3つに分けています。これから調べる人は、アプリ名だけでなく、どの採点方法についての説明かを見ると混同を防げます。

採点方法 使用するもの 公式に案内されている内容
Lens スマホ・タブレットのカメラ 端末でダーツを検出する自動採点
対応ハードウェア Vantage、DIY構成など 対応機器を接続して採点
手入力 画面上のボードやキーパッド 自分で入力した得点を計算・記録

Autodarts Xは、4台のHDカメラ、専用照明、標準ボードへ穴を開けずに取り付ける構造を案内する専用機器です。Winmauの9月4日付発表ではComing Soonと案内されました。その後、アプリ1.1.0にX対応が追加されましたが、アプリの対応機能と本体の販売・出荷状況は別の情報です。スマホだけで使うLensとは機材が異なります。購入を検討する際は、Lensの料金表をX本体の価格だと思ったり、Xの紹介を見てLensにも同じカメラ構成が必要だと思ったりしないよう、製品ページを分けて確認してください。

無料のLensは30日ごとに5試合、Plusは無制限

公式ユーザーガイドでは、無料プランのLensは初回サインインから30日ごとに5試合と説明されています。カレンダーの月初に一斉リセットされるという意味ではなく、未使用分の繰越もありません。PlusではLensを無制限に利用できます。

項目 Free Plus
Lens自動採点 30日ごとに5試合 無制限
スタッツ アベレージ・試合履歴など 詳細なスタッツを追加
公式サイトのポンド建て表示 £0 月£5.99/年£59.99
Dual-Device Lens Play 対象外 対応
AI Referee 対象外 対応ハードウェアが必要

試合数は9投以上で計上され、途中で終了した試合も対象です。「5試合」は5投や5レッグではありません。無料枠で試す際は、短い動作確認でも試合数に数えられる条件を確認しておくと、残り回数を把握できます。

10月8日に再確認した日本のApp Storeでは、Autodarts Plusのアプリ内購入は月額1,000円/年額10,000円と掲載されています。これは日本App Storeの表示で、ポンド建て料金を換算した額ではありません。Google Playは9月30日の確認時点で、日本向けにアプリ内購入1アイテム1,190〜11,900円と表示していました。ただし、この一覧には月額・年額との対応がないため、1,190円を月額、11,900円を年額と断定できません。Web契約も含め、利用する購入画面で請求額と契約期間を確認してください。

日本App Storeの表示を単純に12カ月で比較すると、月払いは計12,000円、年払いは10,000円で差は2,000円です。年額10,000円は1年分の料金であり、月々約833円の請求になるという意味ではありません。

公式Plusガイドには、月・年の継続契約とは別に12カ月のバウチャーも案内されています。バウチャーと無料体験コードは同じ条件ではなく、後者には支払方法の登録と体験後の自動継続を伴うものがあります。コードを使う場合も、画面に示された期間・更新条件を確認してください。

Winmauの公式比較ページは、Plusの年額を£59.99とし、Dual-Device Lens PlayをPlus機能として掲載しています。これはスマホを検出用カメラにし、ブラウザを開いたPCやタブレットなど別の画面で得点や対戦画面を見る使い方です。検出を行う端末ではLensを前面に表示し続ける必要があります。

なお、Plusのすべての機能がLens単体で使えるわけではありません。公式ガイドは、AI Refereeと限定・プライベート大会には専用の複数カメラ構成が必要と説明しています。Lensの無制限利用と、対応ハードウェアが必要な機能を区別してください。

基本11ゲーム、Killerと121 CheckoutはPlus限定

Winmau公式発表とアプリストアの説明は、次のゲームを通常の対応形式として挙げています。

種別 公式に案内されているゲーム
定番 X01、Cricket
グループ向け Bermuda、Shanghai、Gotcha、Around the Clock、Round the World
練習 Random Checkout、Count Up、Segment Training、Bob’s 27
Plus限定 Killer、121 Checkout

「アプリは無料」と「すべてのゲームが無料」は同じではありません。Killerと121 CheckoutはPlus限定です。Lensの自動採点もFreeでは30日ごとに5試合までなので、遊びたいゲームだけでなく、採点方法と利用回数を合わせてプランを確認してください。

WinmauはアプリをWeb、iOS、Androidで世界向けに提供すると発表しています。これはアプリの提供地域についての説明です。Autodarts X本体や端末スタンドを日本へ発送できること、日本語表示に対応することまで示した発表ではありません。

iOS 1.3.0で外部カメラ・再接続時の不具合を修正

10月27日に日本App Storeで確認した最新バージョンは1.3.0です。「Lens & Link」の更新として、次の修正が案内されています。

対象の症状 1.3.0の公式更新内容
iPadに接続した外部カメラが1080pを出力できない場合 アプリがクラッシュする問題を修正
Lensの再起動、Linkの起動、音声設定時 停止やクラッシュを修正
ネットワークへの再接続後 ボードが「Starting」のまま進まない問題を修正
低速な回線 画像アップロードの信頼性を改善

外部カメラに関する修正は、1080pを出力できないカメラをiPadで使う際のクラッシュへの対応です。すべての外部カメラの互換性や、採点精度を保証する発表ではありません。機材を買い足す前に、接続条件は公式ガイドやサポートで確認してください。

1.3.0には、Quick MatchとLobbiesをまとめたOnlineタブ、公開ロビーの検索・参加、Cricketのチェスクロック表示、カメラ映像へ数字を重ねる仮想ナンバーリングも追加されています。接続不良時は黒い画面のままにせず、接続エラーと再試行ボタンを出す改善も案内されました。

Androidの更新内容は別に確認

Google Playの公開ページは、10月27日確認時点で最終更新日が10月26日です。掲載内容には、プレイヤーカードのバッジ・会員開始日、ロビーや試合中のチャット履歴、試合終了時のコーラー音声、Around the Clockの選択肢、X・Lensの安定性改善が含まれます。

上の外部カメラや再接続に関する1.3.0の修正は、iOS版の履歴です。Androidで同じ修正を利用できるかは、お使いの端末のストアに表示される版と更新内容をご確認ください。

以前のバージョンで案内された改善

バージョン・確認時点 以前の公式更新内容
iOS 1.2.0 iPad横向き時のLensリング・チェックマークの位置修正、X・Lensの安定性改善
iOS 1.1.1 Xの初回設定とファームウェア更新の問題を修正
iOS 1.1.0 Lensのカメラズーム操作・外部カメラ対応、X対応などを追加
iOS 1.0.1 メモリが少ない端末の検出エラー、無料枠上限時の表示、登録直後の端末一覧、特定設定でLensが動かない問題を修正
Android 1.0.1(9月16日確認) ラベル重複と登録直後の端末一覧を修正
Google Play・10月24日確認 一部の新しいスマホでXのゲーム開始時にクラッシュする問題を修正
Google Play・10月23日確認 試合中のフリーズ・終了、Xカメラの色異常を修正し、カメラ更新中の映像を改善

過去の更新履歴を、現在のストア掲載内容と区別して残しています。Xのカメラ修正は専用機器向けで、スマホカメラを使うLensの修正とは対象が異なります。

10月27日の再確認では、日本App StoreのPlusは月1,000円・年10,000円、必要OSはiOS・iPadOS 18.0以降のままです。公式Lensガイドの無料枠にも変更はありません。症状が続く場合は、端末名、アプリ版、カメラの接続方法と再現条件を公式サポートへ伝えてください。

公式動画は採点・ゲーム・記録の短い案内

Winmau公式の「First Look At Winmau Autodarts Lens」は1分27秒。説明欄では、Dartful Dodgerがアプリの採点、ゲームモード、スタッツを短く紹介する動画と案内されています。

Winmau公式のAutodarts Lens紹介動画を見る(1分27秒)

Winmauは9月10日、設置に絞った1分8秒の公式動画も公開しました。端末をボードの斜め前方へ置き、盤面全体がカメラに入る位置を確認する流れを短く見られます。

Winmau公式のAutodarts Lensセットアップ動画を見る(1分8秒)

操作の雰囲気を知る入口にはなりますが、メーカーによる紹介映像です。連続使用時の誤検出率を測った第三者テストや、日本での動作確認とは区別してください。日々の公式試合映像は、9月4日のYouTube新着まとめから探せます。

日本で使う前は、対応条件と課金画面を確認

対応条件は、アプリの最低OSと採点に適した処理能力を分けて確認します。

端末 ストア・ガイドの記載 Winmauの推奨
iPhone 日本App StoreはiOS 18以降 iOS 18以降を推奨
iPad 日本App StoreはiPadOS 18以降 iOS 18以降を推奨と案内
Androidスマホ・タブレット Google PlayはAndroid 7.0以降、Autodarts Lensガイドは7.1以降 Android 7以降を推奨

Winmauの公式ダウンロード案内は、iPhone・iPadをiOS 18以降、AndroidをAndroid 7以降と推奨しています。また、AI処理機能を内蔵する新しい端末ほど、自動採点の性能が良くなる傾向があると説明しています。これは動作確認済み機種一覧ではなく、推奨環境の案内です。

Google Playの詳細欄はAndroid 7.0以上です。一方、Autodarts公式のLensガイドは「アプリをインストールする下限」としてAndroid 7.1以降を挙げています。Winmauの「Android 7以降を推奨」という表現を加えても、この0.1の差は解消しません。実際の端末ではストアの表示とインストール可否を確認し、利用条件を安全側で見る場合はAutodarts LensガイドのAndroid 7.1以降を基準にしてください。

確認した公式資料には、Lensの動作確認済み機種一覧や最低RAM容量はありません。「Android 7.0でインストールできればLensが必ず動く」「Android 7.1ならどの機種でも快適」とは判断できません。対応可否はOSの数字だけでなく、端末の処理性能、カメラ、配置、照明にも左右されます。

日本App Storeの互換性欄も、iPhoneはiOS 18以降、iPadはiPadOS 18以降と案内しています。App Storeの掲載言語は英語・ドイツ語・オランダ語で、日本語は含まれていません。Google Playの商品説明が日本語でも、アプリ内画面の日本語対応を示すものではありません。日本向けストアの掲載と日本円価格は確認できましたが、国内の全機種での動作や実測精度を検証したものではありません。

導入前には、まずAutodarts公式サイトで、使いたい採点方法と提供元を確認してください。Winmauの公式発表は1か月のPlus利用コードにも触れていますが、対象を「new followers」と表現しており、日本からの対象条件や更新条件は明確ではありません。利用する場合は、引換画面に表示される条件を確認してください。公式のDownloadsページにはWindows・macOS・Linux用のAutodarts Desktopもありますが、これはカメラ構成を接続するためのデスクトップアプリで、スマホ用Lensの対応端末一覧ではありません。

使用時は、ボードの全体が見える斜め前方に端末を固定し、照明を安定させます。スマホを検出用カメラにしてPCやタブレット側で得点を見るリモート採点もできますが、検出側はアプリを画面に出したままにします。ロックや別アプリへの切り替えで検出が止まるのは公式ガイドに記載された動作で、更新履歴の不具合とは区別してください。

Winmauも、端末をスタンドや三脚で固定すること、盤面を均一に照らすこと、ボード全体を遮らずに映すことを推奨しています。専用ライトリングが理想としつつ、安定した照明であれば別の構成でも利用できるという案内です。

公式ガイドは、先に刺さったダーツが後のダーツに隠れた場合、手前のダーツを抜くか端末を少し動かして隠れたダーツを見せる方法を案内しています。照明リングの反射が映る場合は端末位置や光の角度を調整します。連続した映像処理で端末が温かくなることも想定され、過熱保護が働いた場合は端末を冷ましてから再開してください。誤検出を一律にアプリの故障と決めず、遮蔽、反射、配置、発熱を順に切り分けると原因を探しやすくなります。

操作を調べる場合は公式ユーザーガイドが入口です。アカウント作成、採点方法、対戦、スタッツの項目に分かれています。ガイド自身も、画面の配置はPC・スマホ・タブレットで異なると説明しているため、掲載画像とボタンの位置が違う場合は端末向けの案内を確認してください。

スマホによる自動採点は、専用装置を買う前に調べられる選択肢が増えたという発表です。「完全無料」「必ず正確」「日本のどの環境でも使える」といった結論までを示すものではありません。自宅での採点を省きたいのか、対戦記録を残したいのかを先に決めると、Lens、手入力、専用機器のどれを調べるべきか整理できます。

出典

更新履歴

  • :iOS 1.3.0の外部カメラ・Lens再起動・再接続等の修正を追加しました。Androidの10月26日更新と区別し、日本の料金・必要OSに変更がないことも確認しました。
  • :Google Playの10月24日更新にある、Autodarts Xのゲーム開始時のクラッシュ修正を追加しました。以前の修正内容は履歴として残しています。
  • :Google Playに掲載された試合中のフリーズ・終了とAutodarts Xのカメラに関する修正を追加しました。iOSの更新履歴とは分けて記載しています。
  • :Google Playの最終更新日を10月21日に更新。掲載されている修正項目は前回と同じです。料金・対応OSとiOS 1.2.0の案内は変更していません。
  • :iOS 1.2.0のiPad横向き時のLens表示修正、X・Lensの安定性改善、チャット履歴などを追加。Google Playの10月6日更新と区別して整理しました。日本App Storeの料金と必要OSは変更なしです。
  • :iOS 1.1.0のLensズーム・外部カメラ対応と、1.1.1のX初回設定・ファームウェア更新修正を追加。Google Playの9月24日更新も照合しました。日本App Storeの料金と最低OSは変更なしです。以前の1.0.1履歴は旧版の情報として残しています。
  • :Winmau公式ダウンロード案内の推奨OS、AI処理機能を備えた新しい端末、固定・照明・盤面の見え方に関する推奨を追加。ストアのインストール条件やAutodarts LensガイドのAndroid 7.1とは分けて記載しました。新しいバージョンや不具合修正は確認されていません。
  • :Winmau公式比較ページを追加し、年額£59.99、Dual-Device Lens Play、AI Refereeのハードウェア条件を整理。日本の料金、対応OS、バージョン1.0.1に変更がないことを再確認しました。
  • :公式LensガイドのAndroid 7.1を「アプリのインストール下限」という文言に修正。画面ロック・バックグラウンド、隠れたダーツ、照明反射、端末発熱、リモート採点の公式案内を補足しました。日本の料金、対応OS、1.0.1に変更がないことも再確認しました。
  • :Winmau公式のセットアップ動画を追加。Google PlayのAndroid 7.0というインストール下限と、LensガイドのAndroid 7.1以降という利用条件を分けて記載しました。
  • :Winmau公式発表を追加し、対応ゲーム、Plus限定ゲーム、Autodarts Xの提供状況、アプリの世界向け提供と機器発送の違いを補足しました。日本の料金・対応OS・1.0.1の修正内容に変更がないことも再確認しました。
  • :Google Playの購入価格表示・対応OS、推奨性能、iOSとAndroidで異なる1.0.1の不具合修正、Plusの契約方法を追記しました。
  • :無料枠の説明を「月5試合」から「初回サインインから30日ごとに5試合」へ訂正し、計上条件、日本App Storeの料金・言語・対応OSを追記しました。