スマートフォンをダーツボードに向け、刺さったダーツをカメラで読み取る。Winmau AutodartsのLensは、手持ちの端末を自動採点に使う機能です。9月3日にはWinmau公式が紹介動画を公開し、採点、ゲーム、スタッツをアプリ内で扱う仕組みを案内しました。

自動採点と聞くと、ボードの周囲に専用カメラを取り付ける装置を想像するかもしれません。今回の発表では、スマホを使うLensと、専用機器のAutodarts Xを分けて理解する必要があります。また、アプリを無料で始められることと、自動採点を無制限に使えることも同じではありません。

本記事は2026年9月10日時点の公式案内をまとめた製品紹介です。実機を試したレビューではなく、読み取り精度や日本の端末での動作を保証するものではありません。

Lensはスマホ・タブレットのカメラを使う

Autodarts公式は、Lensを端末のカメラでダーツをリアルタイムに検出する機能として説明しています。自分で得点を押して入力する方式とは異なり、カメラが盤面を読み取る方式です。アプリには、ひとりでのプレーに加え、ボット、友人、オンラインの相手と遊ぶ機能が案内されています。

発表会を取材したStuffの9月3日付記事も、スマホのカメラが採点を担う点を紹介しています。同記事では端末の固定方法や照明にも触れていますが、こうした紹介だけで「どの部屋でも同じ精度で使える」と判断することはできません。手持ちのボード、明るさ、端末の配置に合うかは、実際の利用環境で確認する必要があります。

特に、映像で読み取る仕組みと、刺さった位置をボード自体が検知する電子ダーツは別の方式です。既存の電子ボードの通信機能や、そのオンライン対戦サービスと接続できるという意味ではありません。

Lens、Autodarts X、手入力は別の選択肢

公式サイトでは、採点方法を大きく3つに分けています。これから調べる人は、アプリ名だけでなく、どの採点方法についての説明かを見ると混同を防げます。

採点方法 使用するもの 公式に案内されている内容
Lens スマホ・タブレットのカメラ 端末でダーツを検出する自動採点
対応ハードウェア Vantage、DIY構成など 対応機器を接続して採点
手入力 画面上のボードやキーパッド 自分で入力した得点を計算・記録

Autodarts Xは、4台のHDカメラ、専用照明、標準ボードへ穴を開けずに取り付ける構造を案内する専用機器です。Winmauの9月4日付発表ではComing Soonとされ、現時点では発売済み製品として扱えません。スマホだけで使うLensとは機材が異なります。購入を検討する際は、Lensの料金表をX本体の価格だと思ったり、Xの紹介を見てLensにも同じカメラ構成が必要だと思ったりしないよう、製品ページを分けて確認してください。

ここではXの日本での価格や発売日、既存機器との優劣は断定しません。スマホ版と専用機器を同じ条件で比較した検証結果も、今回の記事には含めていません。

無料のLensは30日ごとに5試合、Plusは無制限

公式ユーザーガイドでは、無料プランのLensは初回サインインから30日ごとに5試合と説明されています。カレンダーの月初に一斉リセットされるという意味ではなく、未使用分の繰越もありません。PlusではLensを無制限に利用できます。

項目 Free Plus
Lens自動採点 30日ごとに5試合 無制限
スタッツ アベレージ・試合履歴など 詳細なスタッツを追加
公式サイトのポンド建て表示 £0 月£5.99/年£59.99

試合数は9投以上で計上され、途中で終了した試合も対象です。「5試合」は5投や5レッグではありません。無料枠で試す際は、短い動作確認でも試合数に数えられる条件を確認しておくと、残り回数を把握できます。

9月10日に再確認した日本のApp Storeでは、Autodarts Plusのアプリ内購入は月額1,000円/年額10,000円と掲載されています。これは日本App Storeの表示で、ポンド建て料金を換算した額ではありません。Google Playの日本向け表示はアプリ内購入1アイテム1,190〜11,900円です。ただし、この一覧には月額・年額との対応がないため、1,190円を月額、11,900円を年額と断定できません。Web契約も含め、利用する購入画面で請求額と契約期間を確認してください。

日本App Storeの表示を単純に12カ月で比較すると、月払いは計12,000円、年払いは10,000円で差は2,000円です。年額10,000円は1年分の料金であり、月々約833円の請求になるという意味ではありません。

公式Plusガイドには、月・年の継続契約とは別に12カ月のバウチャーも案内されています。バウチャーと無料体験コードは同じ条件ではなく、後者には支払方法の登録と体験後の自動継続を伴うものがあります。コードを使う場合も、画面に示された期間・更新条件を確認してください。

なお、Plusのすべての機能がLens単体で使えるわけではありません。公式ガイドは、AI Refereeと限定・プライベート大会には専用の複数カメラ構成が必要と説明しています。Lensの無制限利用と、対応ハードウェアが必要な機能を区別してください。

基本11ゲーム、Killerと121 CheckoutはPlus限定

Winmau公式発表とアプリストアの説明は、次のゲームを通常の対応形式として挙げています。

種別 公式に案内されているゲーム
定番 X01、Cricket
グループ向け Bermuda、Shanghai、Gotcha、Around the Clock、Round the World
練習 Random Checkout、Count Up、Segment Training、Bob’s 27
Plus限定 Killer、121 Checkout

「アプリは無料」と「すべてのゲームが無料」は同じではありません。Killerと121 CheckoutはPlus限定です。Lensの自動採点もFreeでは30日ごとに5試合までなので、遊びたいゲームだけでなく、採点方法と利用回数を合わせてプランを確認してください。

WinmauはアプリをWeb、iOS、Androidで世界向けに提供すると発表しています。これはアプリの提供地域についての説明です。Autodarts X本体や端末スタンドを日本へ発送できること、日本語表示に対応することまで示した発表ではありません。

バージョン1.0.1:iOSは4項目、Androidは2項目の修正

9月10日に確認した日本App Storeのバージョン1.0.1では、次の修正が案内されています。

  • メモリが少ないiOS端末で、ダーツ検出が利用できないエラー。
  • Lensの無料枠上限に達した際、同じラベルが重複表示される問題。
  • 新規登録直後に端末一覧が空に見える問題。
  • 特定の端末設定でLensの自動採点が動作しない問題。

Google Playもバージョン1.0.1、最終更新日9月4日と表示しています。ただし修正履歴にあるのは、上記の「上限到達時の重複ラベル」と「登録直後の空の端末一覧」の2項目です。iOSの4項目すべてがAndroidにも適用されたとは扱いません。

修正履歴は、最低OSや無料試合数の変更を告知するものではありません。また、対象の機種名・メモリ容量・端末設定の詳細までは公表されていません。該当する症状がある場合は利用中のバージョンを確認し、更新後にも再現するなら端末名と症状を公式サポートへ伝えると状況を整理できます。

公式動画は採点・ゲーム・記録の短い案内

Winmau公式の「First Look At Winmau Autodarts Lens」は1分27秒。説明欄では、Dartful Dodgerがアプリの採点、ゲームモード、スタッツを短く紹介する動画と案内されています。

Winmau公式のAutodarts Lens紹介動画を見る(1分27秒)

操作の雰囲気を知る入口にはなりますが、メーカーによる紹介映像です。連続使用時の誤検出率を測った第三者テストや、日本での動作確認とは区別してください。日々の公式試合映像は、9月4日のYouTube新着まとめから探せます。

日本で使う前は、対応条件と課金画面を確認

対応条件は、アプリの最低OSと採点に適した処理能力を分けて確認します。

端末 最低OSの案内 公式Lensガイドの推奨
iPhone iOS 18以降 Neural Engineを備えた端末が望ましい
iPad iPadOS 18以降 端末内での検出処理に適した性能を確認
Androidスマホ・タブレット Android 7.0以降 NPU(AI処理用の回路)搭載が望ましい

Google Playの詳細欄もAndroid 7.0以上です。ただし公式ガイドは、これはインストールの下限であり推奨性能ではないと説明しています。確認した公式資料には、Lensの動作確認済み機種一覧や最低RAM容量はありません。「Android 7ならどの機種でも快適」「iOS 18なら不具合がない」とは判断できません。

日本App Storeの互換性欄も、iPhoneはiOS 18以降、iPadはiPadOS 18以降と案内しています。App Storeの掲載言語は英語・ドイツ語・オランダ語で、日本語は含まれていません。Google Playの商品説明が日本語でも、アプリ内画面の日本語対応を示すものではありません。日本向けストアの掲載と日本円価格は確認できましたが、国内の全機種での動作や実測精度を検証したものではありません。

導入前には、まずAutodarts公式サイトで、使いたい採点方法と提供元を確認してください。Winmauの公式発表は1か月のPlus利用コードにも触れていますが、対象を「new followers」と表現しており、日本からの対象条件や更新条件は明確ではありません。利用する場合は、引換画面に表示される条件を確認してください。公式のDownloadsページにはWindows・macOS・Linux用のAutodarts Desktopもありますが、これはカメラ構成を接続するためのデスクトップアプリで、スマホ用Lensの対応端末一覧ではありません。

使用時は、ボードの全体が見える斜め前方に端末を固定し、照明を安定させます。スマホを検出用カメラにしてPCやタブレット側で得点を見る使い方もありますが、検出側はアプリを画面に出したままにします。ロックや別アプリへの切り替えで検出が止まるため、これは更新履歴の不具合と区別してください。

操作を調べる場合は公式ユーザーガイドが入口です。アカウント作成、採点方法、対戦、スタッツの項目に分かれています。ガイド自身も、画面の配置はPC・スマホ・タブレットで異なると説明しているため、掲載画像とボタンの位置が違う場合は端末向けの案内を確認してください。

スマホによる自動採点は、専用装置を買う前に調べられる選択肢が増えたという発表です。「完全無料」「必ず正確」「日本のどの環境でも使える」といった結論までを示すものではありません。自宅での採点を省きたいのか、対戦記録を残したいのかを先に決めると、Lens、手入力、専用機器のどれを調べるべきか整理できます。

出典

更新履歴

  • :Winmau公式発表を追加し、対応ゲーム、Plus限定ゲーム、Autodarts Xの提供状況、アプリの世界向け提供と機器発送の違いを補足しました。日本の料金・対応OS・1.0.1の修正内容に変更がないことも再確認しました。
  • :Google Playの購入価格表示・対応OS、推奨性能、iOSとAndroidで異なる1.0.1の不具合修正、Plusの契約方法を追記しました。
  • :無料枠の説明を「月5試合」から「初回サインインから30日ごとに5試合」へ訂正し、計上条件、日本App Storeの料金・言語・対応OSを追記しました。